意外と見られている披露宴でのご両親のマナー
新郎新婦の家族は、席の配置からみると、一番末席に座るのが礼儀となります。
「末席」とは、新郎新婦から一番遠い席というのが一般的ですが、出入り口に近いこともあり、目立たないように見えて意外とゲストの目にとまる席でもあるのです。
ご招待客の中には、ご両親がどんな方かを見られる人もいるでしょう。
となると、席についているときも、あまり油断できませんよね。
座り方や姿勢が乱れていたり、食事の食べ方がきれいでなかったりするのは、ご両親のマナーとしてはいただけません。
そこで、今回はご両親として恥ずかしくない披露宴でのマナーについてお伝えしたいと思います。
主賓の祝辞は立って拝聴し、終わったら一礼
一般的な披露宴の場合、新郎新婦の入場からスタートします。
そのとき、ご両親はご自分の席でおふたりをお迎えしますが、冒頭にも書いたように、ご両親のお席は末席ゆえに扉の近くであることが多いものです。
そうなると、新郎新婦の入場のときに、自ずとご両親のテーブル付近にもスポットライトが当たることに。
ご両親のお姿もライトにさらされてしまうわけですから、序盤から立ち居振る舞いには気を配ることが大切です。
新郎新婦が席につき、司会者が開宴を告げるとまず主賓の挨拶があります。
媒酌人をたてている場合は、媒酌人のご挨拶が先に入り、そのあと主賓の挨拶となります。
この媒酌人、主賓のご挨拶のとき、ご両親は席から立ってお聞きするのが礼儀。
腰かけたままでは失礼に当たります。
ただ、媒酌人や主賓の方から着席を促された場合は、座って聞いても構いません。
そして、スピーチが終わったら、再び席を立ち、一礼します。
このとき、客席のみなさんはスピーチに対して拍手をしますが、ご両親は拍手せずに「一礼」することで感謝を表します。
乾杯のときはお酒が飲めなくてもグラスに口をつける
来賓のご挨拶のあとは、乾杯となります。
乾杯の仕方にも、実はマナーがあることをご存じですか?
乾杯は、「皆さん、ご起立願います」という司会者の言葉によって、必ず全員が席を立ちます。
そのとき、座席の左側に立つのがマナー。
そして胸の高さにグラスを持ちます。
乾杯の音頭とともに、「乾杯」と言いながら、グラスを目の高さくらいまで掲げます。
そして、グラスに口をつけて、一口飲みます。
お祝いの席では、お酒が飲めない人も、乾杯のときにはグラスに軽く口をつけるのがマナーです。
主賓が料理に手をつけるまで食べるのを待つ
乾杯のあとは、料理が運ばれてきます。
このとき、ご両親は料理がお客様全員に行き渡っているかを座席から見つつ、主賓の方たちが食べ始めるのを待ってから、お料理に手をつけましょう。
食事がスタートしたら、ご招待客へ挨拶をするために各テーブルを回ります。
テーブルを回るのは、歓談中か新郎新婦が中座しているときです。
スピーチや余興の最中は、テーブルを回るのを中断して、きちんと着席してスピーチや余興に注目しましょう。
また、ご自分の席を離れるときは、ナプキンを椅子の上に置くようにしてください。
テーブルの上に置くと、食べ終わったというサインになってしまい、料理を下げられてしまうので、気をつけましょう。
お酌はゲストの様子を見ながらすすめる
テーブルを回るときは、慣習としてお酒をお勧めするのが一般的。
このお酌は、「今日はお忙しいなか、娘や息子のためにお運びいただき、ありがとうございます」という親御さんの気持ちから生まれた、ご招待客へのおもてなしを表しているわけです。
でも、必ずしもお酌をしなければいけないわけではありません。
中にはお酒を飲まれない方もいらっしゃいますし、お酒の種類によってビールが苦手とか、日本酒は飲まないという方もいらっしゃるでしょう。
そういう方のグラスに、「まあ、まあ遠慮なさらず」などと言って無理にお酒を注ぐのは、かえって失礼に当たります。
逆に、ご招待客のほうからご両親へお酒をすすめられることもあります。
おめでたい席ですから、飲めるなら受けたほうが良いのですが、もし、お酒が苦手でしたら、軽く口をつけるだけでも構いません。
「お酒が飲めないものですから、お気持ちだけありがたく頂戴いたします」と言って、お礼を述べつつ、やんわりご辞退するのもいいでしょう。
無理して飲んで具合が悪くなったりすれば、お式を楽しむこともできませんよね。
また、式場のスタイルや規模・料理によっては、お酒を注ぐのはフロアスタッフの役目ということもあります。
その場合は、テーブルを回るときもビール瓶などは持たず、ご挨拶だけすれば充分です。
事前の打ち合わせのときに、そうしたことも式場の担当者に確認しておきましょう。
ご両親の様子は、意外とご招待客の方たちから見られていることが多いものです。
「素敵なご両親ね」と言われるようなスマートな立ち居振る舞いで、宴席を盛り上げてください。
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