【結婚式親の心得】好感度が一気に上がる、親族代表の挨拶 vol.2

前回は、親族代表の挨拶の大切さについてお伝えしました。
今回はより具体的に、どういう挨拶をしたらいいのかという内容を見てみましょう。
内容の構成は「起承転結」の要領で
まず挨拶の原稿の「下書き」をしてみましょう。
いきなり文章を考えるのではなく、まず「起承転結」に従って内容を構成してみてください。
この時、きちんとした文章にする必要はなく、話す内容を「起承転結」に沿って、ざっくりと箇条書きにしていきます。
「起」は自己紹介とご招待客への謝辞
自分が新郎新婦にとって、どんな立場なのかを明確にします。
文面にすると、以下のようになります。
「ただいまご紹介に預かりました新郎の父、○○○○でございます。
両家を代表いたしまして、ご挨拶させていただきます」
次に、お越し頂いたご招待客への謝辞を述べます。
「本日はお忙しい中、ふたりの披露宴にお集りいただき、誠にありがとうございます。
また、心あたたまるご祝辞を賜りまして心より感謝申し上げます。」
天候がすぐれない日は、「雨の中お越しいただき」「猛暑の中お集りいただき」など、列席者の労をねぎらう言葉を入れましょう。
また、連休の中日などに行われる場合は、「連休中にもかかわらず、ふたりのためにお時間を割いていただき、ありがとうございます。」など、列席者を気遣うひと言を添えると印象がよくなります。
この自己紹介と謝辞が起承転結の「起」にあたります。
「承」はお子さんの人柄がわかるエピソードを
次に、お子さんの結婚に際しての親としての気持ちを述べます。
形式的な美辞麗句を並べるより、慈しみ育てた親御さんならではの心情を、飾らずに素直に言葉にすると好感度が高まります。
「幼いころからやんちゃで親に心配ばかりかけていた息子ゆえ、将来どうなることかと思っておりましたが、本日、こんなに多くの方々に祝福していただき、しっかりと○○さん(花嫁の名前)をエスコートする姿をみて、内心ほっとしております。」
そして、ここでお子さんの人柄が伝わるような、親でないと知り得ないエピソードを1つ話すといいでしょう。
お子さんの優しい一面や根性のあるところ、誠実さなど、お子さんの良さや優れた部分が伝わるようなエピソードを、ぜひみなさんに披露してください。
子ども時代の話なども列席者の興味を引くので、いいですね。
こうしたエピソードは、母親のほうがよく覚えているかもしれません。
お父様がご挨拶される場合は、お母様に事前にリサーチしておきましょう。
「転」はお相手の話に転じる
自分のお子さんのエピソードを語ったら、次はお相手のことにも触れましょう。
「こんなに聡明で朗らかなお嬢さんと巡り会い、これからの人生を共にすることができ、息子は本当に幸せ者です。」
というような、お相手の人柄をほめるような言葉を必ず入れましょう。
さらに、お相手のエピソードも紹介してあげるといいですね。
自分の家のことばかり話すのではなく、お相手のことにも触れるよう配慮が必要です。
そうした細やかな心遣いをすることで、ご両家の気持ちがひとつになって、この結婚式を迎えたことが伺われます。
ご両家の仲の良さや、ご両親同士がきちんと話をされていることも、列席者の方たちに印象づけることができます。
事前にお相手のご両親に、幼少時代のエピソードなど話を聞いておくといいでしょう。
これはお母様同士のほうが話しやすいかもしれません。
花婿のお父様がご挨拶をされる場合は、花婿のお母様が花嫁のお母様に聞いて差し上げると、それをきっかけに母親同士共感でき、話が弾むこともあるでしょう。
「結」は列席者へのメッセージで締めくくる
結びの言葉は「若いふたりに今後も支援をお願いしたい」という内容を述べます。
「若いふたりは、これからも力を合わせて家庭を築いていくことと思います。
どうぞ二人をあたたかく見守り、ご指導いただけますようお願い申し上げます。」
そのあと、列席者の皆様の健康と繁栄を祈るひと言を添えて、結びの言葉とします。
「結びとなりましたが、皆様のご健康とご多幸を祈念いたしまして、両家のご挨拶とさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。」
以上のような流れを頭に入れて、親族の挨拶としての構成を立ててみましょう。
一番重要なのは、やはり「承・転」の部分ですね。
どんなエピソードが列席者の方たちに興味をもってもらえるのか、そこを重点的に考えましょう。
親の自慢話になりすぎてもいけませんし、かといってへりくだりすぎて、ご両親やお子さんのことを卑下するような口調になってもいただけません。
場が和むようなエピソードだといいでしょう。
こうしたエピソードを考えるにも、時間が必要です。
ご列席者の皆様や新郎新婦にとっても印象に残るご挨拶にするためにも、直前になって準備するのではなく、少し前から考えておくといいでしょう。
次回は、原稿にする際のポイントと、本番までの練習についてお伝えします。
この記事を読んだ人は
こんな記事も読んでいます
- 未来のブライダルマザーへ贈るブログ
- 未来のブライダルマザーへ贈るブログ

日本フォーマル協会「GOLDフォーマルスペシャリストライセンス1級」保持。国内・海外のフォーマルファッションマナーに精通し、日本の結婚式で母親として相応しい上品かつ華やかなフォーマルドレスを海外からセレクトし、そのテイストは全国のオシャレなお母さま世代から支持を得ている。M&V for mother 設立時より、チーフドレスコーディネーターとして、今まで3,000人以上のブライダルマザーのお客様へフォーマルドレスのスタイリングを行う。堪能な語学を生かし、海外のドレスメーカーや工場と交渉し、海外の最新スタイルのフォーマルドレスを日本に紹介。