親だって初心者!親だからこそできる結婚式の準備
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親だって初心者
M&V for mother 直伝 結婚式で押さえておきたい親の心得
最近、ご来店いただくお母様の中に、お子様のご結婚式にお母様の立場としてどう関わったらよいかわからないという方がいらっしゃいます。
そこで、M&Vでは、フリーランスのウエディングコーディネーターとして20年以上もご活躍なさっている大ベテラン、小谷由美子さんにお願いして、ご両親に知っておいていただきたいことを教えてもらうことにしました。
小谷さんはご自分のことを、「婚礼屋」と名づけていらっしゃって、新郎新婦とご一緒に結婚式を一から作るお仕事をなさっています。式場選びから新郎新婦のご両親のケアまで、それはそれは親身になって結婚式のお手伝いをされています。
その小谷さんの視点から、新郎新婦のご両親にも参考になるような「面白くてためになる」コラムを、毎回お届けしていきます。ご期待ください~♪
親だからこそできる結婚準備
はじめまして、婚礼屋、小谷由美子です。
結婚式という人生の一大イベントに携わるお仕事をさせていただいて、早いもので20年以上も経ってしまいました。
新郎新婦がアイデアを出し合い、結婚の準備を進めていく姿をそばで見ていると、毎回、結婚式っていいものだな、心から幸せになってほしいな、という気持ちになりますね。
私がこのお仕事を始めてから20年以上の間に、結婚式のあり方も時代の変化とともに大きく変わってきました。式場の規模もスタイルも、そして花嫁花婿の結婚式への考え方も、一昔前とはずいぶん違ってきましたね。
おそらく、お母様世代がご自分のご結婚式を挙げられたころは、日本もバブル景気に浮き立っていて、豪華な結婚式や派手な演出が流行っていた時代だと思います。ご結婚式でゴンドラに乗られたお母様も、いらっしゃるのではないかしら?
変わってきた「親の役割」
そうした時代の流れの中で、やはり大きく変わってきたのが、「親の役目」です。
ひと昔前は、結婚式に必要な作業や段取りなどを、親が子供たちに教えていく立場でした。お仲人さんをお願いしたり、結納の準備を整えたりしながら、これから新たな家庭を築いていく新郎新婦に、親としての経験からいろいろと伝授していくことがあったのです。
自分たちが楽しめるオリジナリティーのある結婚式
ところが、だんだんと「お仕着せの結婚式はしたくない。自分たちのやりたいスタイルで、自分たちが楽しめるオリジナリティーのある結婚式を挙げたい」という若い人たちが増えてきたんですね。
式場のほうもそうした新郎新婦のニーズに応えて、レストランやゲストハウスなど新たな形式のウエディングスタイルが登場してきました。
そのため、お子さんの結婚式に口を出すご両親は、とても減ってきています。
ご両親とお話してみると、その多くは、「式の準備は子供たちが好きなようにやっているから、私たちはわからなくてね」とおっしゃいます。
でも、私はそばで新郎新婦を見ていて思うんですよ。新郎新婦はまだまだ経験が浅く、わからないことがたくさんあります。
親としての視点でアドバイスが実は役立つ
結婚の準備を進めていくと、やらなければならないこと、決めなければならないこともたくさんあって、本当に大変です。
その中で、親としての視点でアドバイスをしていくことは、新郎新婦にとってもとても役立つものだと思います。
とくに私がご両親に携わってほしいと思うのは、ご親戚へのご連絡やご配慮ですね。結婚式は、今後、ご両家が親戚づきあいをスタートするという意味もあるわけです。結婚式がご親戚同士の顔合わせの場になることも多いですよね。
ご結婚式に遠方から出てこられるご親戚がいれば、宿泊の手配なども必要でしょう。そういうご親戚まわりのことは、ぜひご両親にお手伝いしていただきたいと思うのです。「あの叔母さんは杖をついているから、入口からあまり遠くない席のほうがいい」といったアドバイスは、ご両親だからこそ気がつくものです。
ご親戚と連絡をとって、挙式当日の段取りを説明したり、宿泊を手配してあげたり、式場でお着替えなさる場所を事前にお知らせしたり、着ていく服の相談に乗ったり……
ご両親が手伝ってあげられることは、まだまだたくさんあります。「親戚関係は任せて!」と言ってあげられるお母様は、本当にステキ!
仕事の合間を塗って、毎週末をつぶして結婚式を最高のものにしようと準備を進めている新郎新婦にとって、そんなお母様の気遣いは心から嬉しいものです。きっと「ママ、ありがとう!」と思ってくれるはずですよ。
子供たちが好きなようにやっているからノータッチ、というのではなく、ご両親だからこそできるお手伝いの仕方を、ぜひ考えていただきたいですね。
M&Vスタッフの編集後記~J子のつぶやき♪
先日、小谷さんがプロデュースなさったご結婚式を、ご両親の衣装のお着替えをお手伝いしながら、見学させていただきました。そのときのエピソード。
挙式当日の朝、式場の入口近くに置く、新郎新婦の思い出の写真をコラージュしたオブジェが、まだ未完成の状態でした。
支度が先にできた新郎が、控え室の大きなテーブルの上で、それを作り始めると、そばに新婦のお父様がやってきて、お手伝いを始めました。男性2人が並んで、写真を細いひもに貼るという細かい作業を黙々としていると、今度はドレスに着替えた新婦のお母様が「私も手伝うわよ」と参加。
新婦のお父様がモーニングに着替えている間は、新郎のお父様がお手伝いの輪に加わりました。
そうして家族みんなが関わって仕上げた作品がこちら。
ステキなフォトツリーオブジェが完成したのでした!
1つの大きな控え室で、新郎のご両親も、新婦のご両親も一緒になって作業する姿は微笑ましく、とてもあったかい気持ちになりました♥
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婚礼屋 小谷由美子(こたに ゆみこ) 石川県加賀市出身 アトリエ「カーロカーラ」代表 19歳の時に巫女さんのアルバイトから婚礼業界に。誰より愛ある結婚準備サポートをするために、オーダーメイドのウエディングサポート、ドレスサロンなど併設したブライダルサロンを活動の中心に、ウエディングコーディネーター育成、婚礼新規業態開発なども手がける婚礼のプロフェッショナルとして全国を駆けまわっている。 wecoウエディングコーディネーター/マネージングエディターとして、自由な結婚式を応援するウエディングコーディネーターを紹介するwebサイト&マガジンも発行。一般社団法人 日本の美しい花嫁をつくる会の監事として日本の婚礼啓蒙活動も行う。